木質チップガス化発電のしくみ

ダウンドラフト式とは

ESPE社のCHiP50コージェネレータ-は、燃料を上部から投入し、ガスを下方から抽出する方式をダウンドラフト式を採用しています。

 ダウンドラフト式のメリットは、タールが出にくいことです。

木質チップをガス化した場合、所謂「汚れたガス」である為に、直接エンジンに送り込むことに向いていませんでした。 しかし、このダウンドラフト式ですと、比較的綺麗なガスを排出する為、ガスをそのままエンジンに使用することが可能となりました。

ESPE社 CHiP50発電機の動作原理は、オルタネータと組み合わせた吸熱エンジンによって電気を生成するために使用されるガス(シンガス)を生成し、適切に選別され乾燥された木材チップを、固体から気体へ状態変化が起こるガス化装置に運ばれ、そこからガスを冷却することにより熱が得られ、ガスパワーのモーターにより電気を生成し、オルタネーターと別の熱エネルギーにより発電し、エンジン自体を冷やすことにより排ガスを生成します。

ガス化プロセスは、以下の段階によってできます:

木製バイオマスにより生産されたシンガスは、発電の為にオットサイクルによって設置された発電機に運ばれます。CHP:とはコージェネレーション、ヒートアンドパワー“熱と力による発電”):バイオマスエネルギー出力を最大にすることを可能にする(電気・熱)総効率90%に達します。

CHiP50で使用されているガス化技術は、木材チップと空気の流れが反応炉の頂部から下降する同じ方向に向くように、「ダウンドラフト(DG)」または「パラレルフロー」タイプです。木材チップと空気の流れが同じ方向に進むにつれて、反応炉の頂部から下降する。フィルタを必要とせずにきれいな合成ガスが得られる為にESPE社はこの技術的ソリューションを利用しています。

平行流固定床ガス化装置の利点は、確実な構造単純性および生成されたガスの純度を含むことです。特に重質炭化水素に関しては、(ケトン、フェートン、etc..)より高い温度(向流と比較して) でガス化チャンバの内部に達し、熱作用による重質炭化水素の分離を可能にします。(熱分解)

シンガスの典型的な発熱量は、使用されるチップのLCVにもよりますが、平均約5.5MJ / m 3 
発電機の排気ガスは、排気ガス規制に従って触媒や熱交換器により浄化、冷やされることにより大気に放出されるときにはクリーンになっています。

エネルギー生成のためのガス化プロセスの使用は、直接燃焼に関するいくつかの利点を含みます: 全体的なエネルギー出力の向上と排出量の低減、実際、シンガスは高い熱で生産されているため、塩素などの要素を浄化されており硫黄とカリウム(そうでなければエネルギー燃焼段階で問題が出る)、続いて灰のフィルタ、内部燃焼エンジンに冷却されて放出されます

ガス化装置仕様:
ガス生産装置
ガス化炉型 Parallel flow fixed bed gasifier (もしくはダウンドラフト)
高さ(ディメンション) 3350mm
ベース(ディメンション) 1300mm
長さ(ディメンション) 5300mm
重さ 2700kg
M10 チップ供給流量 49 kg/h
平均シンガス生産量 0.036 kg/s
平均シンガスLCV (チップLCV=18MJ/kgの場合) 5.5:6 Mj/kg
平均ガス化効率 Ø 75%
灰量 Max5% 挿入されたチップの重量に対し
灰の排出 自動排出
チップ供給 地頭供給
オペレーティング温度 >1000℃